最近、食品や日用品をネットで買う人はかなり増えてきていると思います。共働きの家庭や子育て世帯、高齢者の方にとって、買い物に行かなくても自宅に商品が届くネットスーパーは、かなり便利なサービスですよね。
ただ、ネットスーパーという分野には、すでに大手企業がたくさん参入しています。イオン、ライフ、Amazonフレッシュ、楽天マートなど、品ぞろえも配送網もポイント制度も持っている会社が競争しているわけです。
その中で、後発としてネットスーパーに参入するなら、単に「安く売ります」だけではかなり厳しいと思うんです。

特に個人や中小企業が参入する場合、大手と同じように何でもそろえて、すぐ届けて、送料無料にして、ポイントも付けるという戦い方は無理がありますよね。
だからこそ、後発で参入する場合は、大手と同じことをするのではなく、自分たちにしかできない形を作る必要があると思います。
今回の場合で言えば、農家が通常販売しにくい、形の悪い野菜や果物を扱うというのは、かなり面白い切り口だと思います。さらに、ソフトウェア開発の技術があるなら、そこを組み合わせることで、後発でも十分に戦える可能性があると思います。
ネットスーパーで後発参入する場合、一番やってはいけないのは、大手と同じ土俵で戦うことだと思います。
大手企業は、品ぞろえ、物流、価格、ポイント、知名度のすべてにおいて強いですよね。
たとえば、後発企業がいきなり次のようなサービスを目指すと、かなり大変になると思います。
肉、魚、野菜、日用品まで幅広く扱う。
即日配送に対応する。
送料無料にする。
広いエリアに配送する。
1個単位で細かく注文できるようにする。
大手より安く販売する。
利用者から見ると、こういうサービスはもちろん便利です。でも、事業者側から見ると、在庫管理、仕入れ、配送、欠品対応、廃棄リスクが一気に増えてしまいますよね。
後発企業が取るべき戦略は、大手と同じ総合型ネットスーパーを目指すことではないと思います。
むしろ、地域密着型で、特定の商品や特定の顧客層に絞ったネットスーパーを作る方が、現実的だと思います。
農家が通常の市場やスーパーに出荷しにくい野菜や果物には、いろいろなものがあります。
形が曲がっている。
サイズが不揃い。
表面に傷がある。
色が少し悪い。
収穫量が多すぎて余っている。
規格に合わない。
こういう商品は、味や品質に大きな問題がなくても、見た目の理由だけで通常の流通に乗りにくいことがありますよね。
そのような「訳あり野菜」や「規格外果物」を扱うことで、通常品より安い価格で販売できる可能性があります。
ただし、ここで注意したいのは、単に「安い野菜を売ります」だけでは弱いということです。
大手スーパーも値引き商品を出せますし、価格競争になれば、どうしても資金力のある大手の方が有利になりますよね。
だから、訳あり野菜を販売する場合は、価格の安さだけではなく、次のような価値も一緒に伝える必要があると思います。
農家を支援できる。
食品ロスを減らせる。
家計の負担を下げられる。
地元の新鮮な野菜を食べられる。
味は通常品と変わらない。
つまり、「安いから買ってください」ではなく、「地域の農家を助けながら、家計にもやさしい買い物ができます」という見せ方が大事だと思います。
後発で参入するなら、最初から総合ネットスーパーを作る必要はないと思います。
むしろ、最初は次のようなポジションが良いと思います。
農家直送の訳あり野菜・果物を、献立付きで届ける地域のネット八百屋。
この形であれば、大手ネットスーパーとは違う価値を出しやすいと思います。
大手は多くの商品を扱うことは得意です。でも、地域農家の規格外品を柔軟に仕入れて、利用者ごとに細かく提案を変えるような対応は、意外とやりにくいと思います。
そこに、後発企業の勝ち筋があると思うんです。
訳あり野菜や果物は、毎回同じ品目や同じ数量を仕入れられるとは限りません。
今日はトマトが多いかもしれませんし、別の日にはナスやきゅうりが多いかもしれません。
そのため、最初から「トマト1個」「きゅうり2本」「玉ねぎ3個」のように細かく注文できる仕組みにすると、在庫管理がかなり難しくなると思います。
そこでおすすめなのが、「おまかせ野菜セット」です。
たとえば、次のような商品構成です。
家計応援 野菜セット 1,980円。
家族向け たっぷり野菜セット 3,480円。
果物入り おまかせセット 4,980円。
飲食店向け 訳あり青果10kgセット。
おまかせセットにすれば、その時期に多く出ている野菜や果物を柔軟に組み合わせることができますよね。
農家側にとっても、規格外品をまとめて出荷しやすくなります。
利用者側には、「中身は時期によって変わります」と事前に説明しておけば、多少の変動も受け入れてもらいやすいと思います。
野菜セットを届けるだけでは、利用者が困ることがあります。
それは、「届いた野菜をどう使えばよいかわからない」という問題です。
特に、おまかせ野菜セットの場合、自分では普段買わない野菜が入ることもありますよね。
そこで重要になるのが、献立やレシピの提案だと思います。
たとえば、野菜セットと一緒に次のような情報を提供します。
今週届いた野菜の保存方法。
3日分の献立例。
簡単な調理方法。
子供でも食べやすいレシピ。
余った野菜の使い切り方法。
これがあると、利用者は「安く買えた」だけでなく、「食事作りが楽になった」と感じると思います。
ネットスーパーを継続利用してもらうには、価格だけではなく、日々の生活を助ける仕組みが必要ですよね。
ソフトウェア開発の技術があるなら、注文内容に合わせて自動で献立やレシピを提案する仕組みを作ることもできると思います。
これは、大手との差別化にもなると思います。
ネットスーパーでは、利用者が毎回自分からサイトを見に来てくれるとは限りません。
むしろ、放っておくと忘れられることの方が多いと思います。
だから、こちらから購入のきっかけを作る必要がありますよね。
その手段として使いやすいのが、LINE公式アカウントだと思います。
たとえば、毎週このような案内を送ります。
今週は訳ありトマトが多く出ています。トマトソース用2kgセットを特別価格で販売します。
今週の家計応援セットは、玉ねぎ・じゃがいも・にんじん入りです。カレーや肉じゃがに使えます。
本日夕方までの注文で、明日配送できます。
このように、利用者に直接案内を送ることで、再購入のきっかけを作れると思います。
特に地域密着型のサービスでは、最初から専用アプリを作るよりも、LINEとWeb注文を組み合わせる方が始めやすいですよね。
販売額を安定させるには、定期便が重要だと思います。
単発購入だけでは、毎月の売上が読みにくくなりますよね。
一方で、定期便が増えると、仕入れ量や配送量をある程度予測しやすくなります。
たとえば、次のような定期便を用意します。
毎週1回の野菜セット。
隔週1回の果物入りセット。
月2回の家計応援セット。
飲食店向け週2回納品。
定期便では、利用者が苦手な野菜を登録できるようにすると、継続率が上がると思います。
たとえば、「ピーマンは入れない」「葉物を少なめにする」「果物を多めにする」といった設定ができると、満足度はかなり高くなると思います。
ここでも、ソフトウェア開発の技術が活きますよね。
利用者ごとの好み、家族構成、購入履歴に合わせて、おすすめセットを変えることができるからです。
ネットスーパーというと、一般家庭向けのBtoCを考えがちです。
でも、販売額を上げるためには、BtoBも同時に狙うべきだと思います。
特に、訳あり野菜や果物は、飲食店や施設との相性が良いと思います。
見た目が多少悪くても、カットして調理する場合は問題になりにくいですよね。
営業先としては、次のようなところが考えられます。
弁当屋。
惣菜店。
カレー店。
ラーメン店。
カフェ。
保育園。
高齢者施設。
社員食堂。
こども食堂。
BtoCでは1回の注文額が2,000円から5,000円程度になりやすいと思います。
一方で、BtoBでは1回の注文額が1万円以上になる可能性があります。
そのため、売上を早く伸ばしたい場合は、一般家庭向けのネット販売と並行して、飲食店や施設向けの定期納品を開拓することが大事だと思います。
ネットスーパーで利益を出すうえで、一番難しいのは配送だと思います。
配送エリアを広げすぎると、移動時間が増えて、利益が出にくくなりますよね。
だから、最初は配送エリアを絞るべきだと思います。
たとえば、地域ごとに配送日を固定します。
月曜日は西条エリア
火曜日は八本松エリア
水曜日は高屋エリア
木曜日は志和エリア
金曜日は飲食店・施設向け納品。
このようにエリアと曜日を固定すると、配送ルートを組みやすくなります。
利用者にも、「自分の地域は毎週何曜日に届く」と覚えてもらいやすいですよね。
後発企業は、最初から即日配送や毎日配送を目指す必要はないと思います。
むしろ、配送効率を重視した設計にすることが、長く続けるためには重要だと思います。
配送効率を上げる方法として、会社や施設での共同受け取りも良いと思います。
たとえば、ある会社の従業員がそれぞれスマホから注文し、毎週金曜日に会社へまとめて配送する形です。
これなら、1か所への配送で複数人分の商品を届けることができますよね。
配送コストを下げながら注文数を増やせるので、後発のネットスーパーにはかなり向いていると思います。
営業先としては、地元企業、工場、役所、福祉施設、学校関係などが考えられます。
「社員向けの福利厚生」「地元農家支援」「食品ロス削減」という切り口で提案すると、受け入れられやすいと思います。
ネットスーパーを始める場合、ソフトウェア開発力があることは大きな強みです。
ただし、最初から見た目のきれいなECサイトを作ることに力を入れすぎる必要はないと思います。
もちろん、見やすいサイトは大事です。
でも、本当に重要なのは、裏側の運用を効率化するシステムだと思います。
具体的には、次のような機能が重要になります。
農家が出荷可能な商品を登録できる画面
注文数に合わせて野菜セットの中身を自動提案する機能
在庫と売れ残りを管理する機能
配送ルートを最適化する機能
LINEでおすすめ商品を通知する機能
購入履歴に基づいて再購入を促す機能
苦手な野菜や家族構成を登録する機能
飲食店向けの発注画面。
これらの仕組みがあると、人手を増やさなくても事業を拡大しやすくなると思います。
後発企業が大手に勝つには、商品数ではなく、改善速度と運用効率で勝つ必要がありますよね。
初期段階では、商品数を増やしすぎない方がいいと思います。
商品数が多いと、在庫管理、ページ作成、価格設定、配送準備が複雑になります。
最初は、次の4商品程度で十分だと思います。
この4商品を販売しながら、どの商品が売れるのか、どの価格帯が受け入れられるのか、どの地域で反応があるのかを確認していくのが良いと思います。
売れた商品を強化し、売れない商品はすぐに改善する。
このスピード感こそが、ソフトウェア開発力を持つ事業者の強みだと思います。
いきなり大きな売上を目指すよりも、段階的に目標を設定する方が現実的だと思います。
最初の目標は、まずは月商30万円くらいで良いと思います。
この段階では、利益を大きく出すことよりも、注文の流れ、農家からの仕入れ、箱詰め、配送、クレーム対応を確認することが目的です。
次に、月商100万円を目指します。
この段階では、家庭向けの利用者を増やしながら、飲食店や施設向けの納品も始めると良いと思います。
BtoCとBtoBを組み合わせることで、売上を安定させやすくなりますよね。
さらに進めば、月商300万円も見えてくると思います。
家庭向けの定期便が増え、飲食店や施設向けの取引先も増えてくると、単なるネットスーパーではなく、地域の青果流通を支える仕組みに近づいていくと思います。
後発でネットスーパーに参入する場合、大手と同じような総合型ネットスーパーを目指すのは得策ではないと思います。
特に、資金力や配送網で大手に劣る場合は、地域密着型の小さな領域から始めるべきですよね。
農家が販売しにくい形の悪い野菜や果物を扱う場合は、次のような戦略が有効だと思います。
訳あり野菜や果物を安く仕入れる。
おまかせ野菜セットを主力にする。
献立やレシピを付けて使いやすくする。
LINEで再購入を促す。
定期便で売上を安定させる。
BtoCだけでなくBtoBも狙う。
配送エリアと配送日を絞る。
会社や施設での共同受け取りを増やす。
ソフトウェアで在庫、配送、再購入を効率化する。
後発が勝つために必要なのは、大手より多くの商品を並べることではないと思います。
地域の農家と利用者をつなぎ、食品ロスを減らしながら、家計にも役立つ仕組みを作ること。
そして、ソフトウェア開発の技術を活かして、利用者の反応を見ながら素早く改善していくこと。
この形を作ることができれば、後発でも十分に戦える可能性はあると思います。